咳喘息
咳喘息は、気管支喘息に似た症状を示すものの、ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難を伴わない、慢性的な咳が主な症状の病気です。長引く咳に悩まされ、内科を受診してもなかなか改善しない場合、咳喘息の可能性があります。放置すると気管支喘息に移行することもあるため、早期の診断と適切な治療が重要です。当院では、呼吸器疾患の治療経験の豊富な医師が詳細な問診と検査を行い、咳喘息の原因を特定し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療をご提案いたします。咳でお悩みの方、特にアレルギー体質の方や、過去に喘息と診断されたことがある方は、お気軽にご相談ください。
咳喘息の症状について
咳喘息の主な症状は、以下の通りです。
- 長引く咳・・3週間以上続くことが多い
- 痰を伴わない乾いた咳
- 夜間や早朝、季節の変わり目に悪化しやすい
- 会話中や運動後に咳が出やすい
- アレルギー性鼻炎を合併しやすい
これらの症状は、風邪やインフルエンザなど他の呼吸器疾患と似ているため、自己判断は禁物です。咳が長引く場合は、早めに呼吸器内科を受診し、適切な診断を受けるようにしましょう。
咳喘息の原因について
咳喘息の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、様々な要因が複合的に関与していると考えられています。
- アレルギー・・ダニ、ハウスダスト、花粉、ペットの毛など
- 気道過敏性の亢進・・タバコの煙、PM2.5などの大気汚染物質、香水、温度・湿度の変化
- 感染症・・風邪やインフルエンザなどのウイルス感染
- ストレス
これらの要因が気道を刺激し、炎症を引き起こすことで、咳が誘発されると考えられています。特にアレルギー体質の方は、咳喘息を発症しやすい傾向にあります。
咳喘息の病気の種類について
咳喘息は、その症状や原因によって、いくつかの種類に分類されることがあります。
- アトピー型咳喘息・・アレルギー体質の方に多く、アレルギー物質が原因で発症する
- 非アトピー型咳喘息・・アレルギーとは関係なく、感染症や大気汚染物質などが原因で発症する
- 季節性咳喘息・・花粉や黄砂など、特定の季節に症状が悪化する
- 職業性咳喘息・・特定の職場で、特定の物質を吸入することで発症する
当院では、患者様の症状や生活環境などを詳しくお伺いし、咳喘息の種類を特定した上で、最適な治療法をご提案いたします。
咳喘息の治療法について
咳喘息の治療は、症状の緩和と気道の炎症を抑えることを目的として行われます。主な治療法は以下の通りです。
- 吸入ステロイド薬・・気道の炎症を抑え、咳を鎮める効果があります。
- 気管支拡張薬・・気管支を広げ、呼吸を楽にする効果があります。
- 抗アレルギー薬・・アレルギーが原因の場合に、アレルギー反応を抑える効果があります。
- 咳止め・・咳がひどい場合に、一時的に咳を鎮める効果があります。
これらの薬は、症状や重症度に合わせて、単独または組み合わせて使用されます。吸入薬の使用方法については、当院で詳しくご指導いたしますのでご安心ください。また、症状を悪化させる原因物質を避けることも重要です。例えば、タバコの煙やPM2.5などの大気汚染物質を避ける、アレルギーの原因となる物質を除去するなど、生活環境の改善も重要となります。
料金について
当院における咳喘息の診療にかかる費用は、以下の通りです。
| 診療内容 | 費用(3割負担の場合) |
|---|---|
| 初診料 | 約840円 |
| 再診料 | 約270円 |
| 呼吸機能検査 | 約900円 |
| アレルギー検査 | 約3,000円~5,000円(検査項目数による) |
※上記はあくまで目安であり、診察内容や検査項目によって費用は異なります。
※別途、薬剤費がかかります。
咳喘息についてのよくある質問
Q1. 咳喘息は放置するとどうなりますか?
A1. 咳喘息を放置すると、気道の炎症が慢性化し、気管支喘息に移行する可能性があります。気管支喘息になると、咳だけでなく、喘鳴や呼吸困難などの症状も現れるようになり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。そのため、咳喘息と診断された場合は、早期に適切な治療を開始することが重要です。
Q2. 咳喘息は完治しますか?
A2. 咳喘息は、適切な治療を行えば、症状をコントロールし、日常生活に支障がない状態を維持することができます。ただし、完全に治癒するというわけではありません。気道の炎症を抑え、症状を悪化させる原因を避けることで、再発を防ぐことが重要です。当院では、患者様と協力して、長期的な管理計画を立て、症状の改善と再発予防に努めます。
Q3. 咳喘息の検査は痛いですか?
A3. 咳喘息の診断には、呼吸機能検査やアレルギー検査などが行われますが、いずれも痛みを伴う検査ではありません。呼吸機能検査は、息を吸ったり吐いたりするだけの検査ですし、アレルギー検査は、血液を採取するだけの検査です。安心して検査を受けてください。
院長より
大杉内科医院院長の大杉幸男です。当院では、総合内科専門医として、長引く咳でお悩みの患者様を数多く診察してまいりました。咳喘息は、適切な診断と治療を行えば、必ず症状を改善することができます。咳が長引いてなかなか治らない、もしかしたら咳喘息かもしれないと思ったら、お気軽にご相談ください。
当院では、咳の検査・治療薬・吸入指導を一貫して行い、多臓器に良い影響のある新規薬も積極的に導入しております。患者様一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた、最適な治療法をご提案いたします。また、地域総合病院など医療機関への紹介もスムーズに行いますので、ご安心ください。
「咳くらいで…」と我慢せずに、早めの受診をおすすめします。
皆様の健康をサポートできるよう、スタッフ一同、誠心誠意努めてまいります。
