高コレステロール血症とは、血液中のLDLコレステロール（悪玉コレステロール）が基準値を超えて高い状態を指します。自覚症状がないことが多いため、健康診断などで指摘されて初めて気づく方も少なくありません。しかし、放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすリスクが高まります。大杉内科医院では、高コレステロール血症の早期発見と適切な治療に力を入れています。患者様一人ひとりの状態に合わせた生活習慣の改善指導や薬物療法を行い、心血管疾患のリスクを減らすことを目指します。気になる方は、お気軽にご相談ください。

高コレステロール血症の症状について

高コレステロール血症は、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。そのため、健康診断や人間ドックなどの血液検査で初めて異常が見つかることが一般的です。しかし、高コレステロールの状態が長期間続くと、動脈硬化が徐々に進行し、以下のような症状が現れることがあります。

• 狭心症：胸の痛みや圧迫感
• 心筋梗塞：激しい胸の痛み、呼吸困難
• 脳梗塞：手足の麻痺、言語障害、意識障害
• 閉塞性動脈硬化症：足の痛み、冷感、歩行困難

これらの症状は、動脈硬化によって血管が狭くなったり、詰まったりすることで起こります。高コレステロール血症を放置すると、これらの重大な疾患を引き起こす可能性が高まるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。

高コレステロール血症の原因について

高コレステロール血症の原因は、主に以下のものが考えられます。

1. 食生活の乱れ

飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む食品（肉の脂身、バター、卵など）の過剰摂取は、LDLコレステロールを上昇させる原因となります。また、食物繊維の摂取不足もコレステロール値を悪化させる可能性があります。

2. 運動不足

運動不足は、HDLコレステロール（善玉コレステロール）を低下させ、LDLコレステロールを上昇させる原因となります。適度な運動は、コレステロール値を改善する効果が期待できます。

3. 遺伝的要因

家族性高コレステロール血症など、遺伝的な要因によってコレステロール値が高くなる場合があります。家族歴がある方は、定期的な検査を受けることが重要です。

4. その他の要因

喫煙、肥満、糖尿病、甲状腺機能低下症、腎臓病なども、コレステロール値に影響を与えることがあります。これらの要因がある場合は、それぞれの疾患の治療と並行して、コレステロール値の管理を行う必要があります。

高コレステロール血症の病気の種類について

高コレステロール血症は、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。

1. 原発性高コレステロール血症

遺伝的な要因や体質によってコレステロール値が高くなるタイプです。家族性高コレステロール血症などがこれに該当します。

2. 続発性高コレステロール血症

他の疾患や生活習慣などが原因でコレステロール値が高くなるタイプです。糖尿病、甲状腺機能低下症、腎臓病、肥満、運動不足、食生活の乱れなどが原因として考えられます。

どちらのタイプであっても、放置すると動脈硬化が進み、心血管疾患のリスクが高まるため、適切な治療が必要です。

高コレステロール血症の治療法について

高コレステロール血症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が中心となります。

1. 生活習慣の改善

食生活の改善、運動習慣の確立、禁煙など、生活習慣を見直すことで、コレステロール値を改善することができます。

• 食生活の改善：飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む食品を控え、食物繊維を積極的に摂取しましょう。
• 運動習慣の確立：ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を、1日30分以上、週3回以上行うことを目標にしましょう。
• 禁煙：喫煙はHDLコレステロールを低下させるため、禁煙することが重要です。

2. 薬物療法

生活習慣の改善だけではコレステロール値が改善しない場合や、心血管疾患のリスクが高い場合は、薬物療法を行います。主な薬剤としては、以下のようなものがあります。

• スタチン：LDLコレステロールを下げる効果が最も高い薬剤です。
• エゼチミブ：小腸からのコレステロール吸収を抑える薬剤です。
• PCSK9阻害薬：LDL受容体の分解を抑制し、LDLコレステロールを下げる薬剤です。

これらの薬剤は、医師の指示に従って適切に使用することが重要です。副作用についても、医師や薬剤師に相談し、十分な説明を受けるようにしましょう。

高コレステロール血症についてのよくある質問

Q1. 高コレステロール血症は治りますか.

A1. 高コレステロール血症は、生活習慣の改善や薬物療法によって、コレステロール値をコントロールすることができます。しかし、完全に治るというよりは、良好な状態を維持することが目標となります。定期的な検査を受け、医師の指示に従って適切な治療を継続することが重要です。

Q2. 薬を飲み始めたら、一生飲み続けなければいけませんか.

A2. コレステロール値の状態や心血管疾患のリスク、生活習慣の改善度合いなどによって、薬を飲み続ける期間は異なります。生活習慣の改善によってコレステロール値が良好に維持できるようになった場合は、医師の判断で薬を減量したり、中止したりすることも可能です。自己判断で薬を中断せず、必ず医師に相談するようにしましょう。

Q3. コレステロールを下げるために、どんな食品を食べたら良いですか.

A3. コレステロールを下げるためには、食物繊維を多く含む食品（野菜、果物、海藻、きのこなど）や、大豆製品、青魚などを積極的に摂取することが推奨されます。また、飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む食品（肉の脂身、バター、卵など）は、できるだけ控えるようにしましょう。

料金について

当院における高コレステロール血症の検査・治療にかかる費用は以下の通りです。

検査項目	料金（税込）
血液検査（脂質）	1,500円
診察料	初診：1,500円程度、再診：750円程度（保険適用）

薬物療法を行う場合は、薬剤の種類や量によって費用が異なります。詳細については、診察時に医師にご確認ください。

院長より

大杉内科医院では、高コレステロール血症の診療に力を入れております。私は呼吸器内科の専門医ですが、内科全般の診療にも精通しており、高コレステロール血症と関連する生活習慣病（糖尿病、高血圧など）の管理も得意としています。患者様一人ひとりの生活スタイルや価値観を尊重し、無理のない治療計画を提案することを心がけています。

当院では、多臓器に良い影響のある新規薬の積極的導入も行っております。従来の薬では効果が不十分だった方や、副作用が心配な方も、安心してご相談ください。また、地域総合病院など医療機関への紹介もスムーズに行っておりますので、必要に応じて連携を取りながら、最適な医療を提供いたします。

高コレステロール血症は、自覚症状がないため、放置されがちな病気ですが、放置すると重大な疾患につながる可能性があります。健康診断で異常を指摘された方や、ご家族に心血管疾患の既往歴がある方は、お早めにご相談ください。私たち大杉内科医院は、皆様の健康を全力でサポートいたします。